組合員学習会「農薬と遺伝子組換え食品のはなし」を開催しました

2月18日(水)前橋市第3コミュニティセンター(前橋市岩神町)において、パルシステム群馬商品テーマグループが主催で、組合員学習会「農薬と遺伝子組換え食品のはなし」を開催しました。講師として、群馬県食品安全局食品安全課の岡野さんを招き、組合員14名、役職員など14名、合計28名が参加しました。

農薬のはなし

講習会の様子

最初は「農薬の基本」について、岡野さんが解説を行いました。
「農薬は、安定した収量の確保、高温多湿の国内農業で害虫と病気を防ぐため(1 .安定収穫量確保 2.品質向上 3労働力軽減など)に使用し、各種法律により適正な使用方法が規定され、食品衛生法で定められる食品へ残留農薬基準を守ることで健康への影響が出ないように、生産/加工・流通・小売の3段階で必要な検査を行っています」。

加えて、群馬県での残留農薬の検査、安全確保の仕組みについても説明されました。 「群馬県の農薬適正使用条例に基づく生産者と、出荷団体と行政の3重の安全確保に取り組み、小売段階での検査では県で委嘱している食品表示ウォッチャー(消費者)と協働してチェックを行っています。また、県の農薬使用理解促進事業では、実際の産地での農薬の使われ方を消費者の方に理解していただいております」。科学的知見に基づいた正しい理解の必要性に、参加者も納得の様子でした。

遺伝子組換え食品のはなし

「現在、日本国内においては、遺伝子組換え作物の実際の栽培は行われていません(実験栽培はされている)。多くの消費者の方は遺伝子組換えについて漠然とした不安を抱えているのではないでしょうか。遺伝子とは、細胞に含まれるDNAの一部。水、たんばく質と同じように私たちが毎日食べているものには遺伝子が入っています」と、遺伝子組換え食品についての世界・国内の状況などを交え、ていねいな説明がされました。

参加者からは、「産地での適正な農薬使用についての指導などはどのようにされていますか」、「有機農業推進法ができて、日本の国土にあった農業を考えた上でも、遺伝子組換えよりも有機農業をもっと推進するべきでは?」、「遺伝子組換え事業を行っている企業の種子独占問題や安全性確保についてどのように考えていますか」など、たくさんの質問が出ました。

農薬や遺伝子組換え作物は、私たちの生活にとってどのようなメリットがあるのか、また解明されていないリスクについて考える契機となる、有意義な学習会になりました。