「照射食品って知ってますか」 アンケートを実施しました

「照射食品って知ってますか?」

照射食品とは、ガンマ線や、エックス線等の放射線を当てて【食品照射】、殺菌、殺虫、芽止め等行われた食品のことで、日本では、北海道の士幌農協のジャガイモだけに認められています。

食品照射のために使われている強さのガンマ線と電子線では、食品が放射能を持つことはなく、照射食品から放射能を被爆することはありません。

しかし、放射線による食品成分の変化や、輸入品のチェック体制が不十分であるという問題が指摘されています。食品照射だけで生成するアルキルシクロブタノンという物質については十分な安全性データがありません。照射食品そのものを投与した動物実験で毒性が現れたとする報告もあります。

現在日本では、スパイスや香辛料98品目にも照射食品を拡大しようという動きがあります。海外では香辛料の殺菌のための食品照射を許可している国が多く、日本もこれに合わせよう、というものです。
【2006年原子力委員会は食品照射の拡大を推進する報告書を提出】

パルシステムでは、現在許可されている士幌農協のジャガイモを含めて、照射食品の取り扱いはありません。

≪アンケート結果≫
9月末に、全組合員に上記の記事を掲載した「照射食品って知ってますか?」というアンケートを実施したところ、115名の組合員の方から回答をいただきました。ご協力ありがとうございました。

集計した結果は以下の通りです。

【照射食品について、知っていましたか?】
はい 46名(40.0%)、いいえ 68名(59.1%)、無回答 1名(0.8%)

【照射食品に関する学習会に興味がありますか?】
あり67名(58.2%)、なし4名(3.4%)、どちらともいえない38名(33.0%)、その他5名(4.3%) 無回答1名(0.8%)

【「照射食品って知ってますか」の記事に関する意見、感想を自由に書いてください】
照射食品推奨派5名(4.3%)、反対派89名(77.3%)、正しい認識がないので判断できない8名(6.9%)、無記入15名(13.0%)


回答していただいた組合員の方々の声を、いくつかご紹介します。

●初めて照射食品があるということを知りました。もっと皆が知る事ができるように、いろいろなところで照射食品について取り上げて欲しいと思います。

●自分の知識にない事項について、その是非を語るべきでないと思います。ただ、知らないからこその不安があります。「殺菌処理」と「照射による実害」を比べたらどちらがどうなんでしょう?選ぶのは消費者ですから、まずは表示の徹底が必要なのでは?スパイスじゃ無理?

●スパイスはいろんな物に使用されているので混入している事がはっきり表示されるか不安。成分変化、安全性について安心できない。照射した場合と照射しなかった場合はどんなメリット・デメリットがあるのか、はっきり知りたいと思った。

●安全生が100%保証されないのであれば、許可して欲しくないと思いました。自分の体はもちろん子供たちの将来を考えると、どうなってしまうのか不安です。仮に毒性が弱いとしてもこわいです。

●そもそも、食べ物に放射線を当てることに不安を感じます。新たにスパイスが認可されれば他の食品へも広がっていくことが心配です。

●病院の検査や歯を抜くときのレントゲン、何かと放射線を浴びているのです。それに食べるものまで照射したのとなると毎日が放射線漬けになる思いで大反対です。

また、以下のような疑問の声も上がりました。

●照射食品に関わっている人達は自分や家族の体の心配はしないのだろうか?話を聞いてみたいと思う。

●ほんのわずかでも毒性のあるものは避けてほしいです。ドイツでは食品に対する照射はどうなっているのか知りたいです。(ドイツはとっくにマーガリンの使用をやめている国なので)

一方、ガンマ線、電子線の照射サービスの会社に勤めている組合員の方からは、次のような意見をいただきました

●認可されれば別に良いと思います。EOG、熱では無菌にするのは難しいと思います。照射食品を投与した動物実験で毒性が現れたとあるが、どこの会社の話ですか?私の会社でも実験動物の餌を照射していますが、そんな話は聞いたことありませんので教えてください。

こうした声を受けて、パルシステム群馬理事会では、照射食品の現状や放射線についての正しい知識を得るための学習活動をすすめていくこととしました。そこで、運動テーマグループのメンバーと役職員で、高崎市の群馬の森の近くにある、日本原子力研究開発機構の高崎研究所にいくことになりました。

照射食品のマーク(国際的に統一されています)