生命の水を守るために〜利根川の水質と水利用を考える〜

12月4日(金)、運動テーマグループ主催で、群馬高専の出前講座「命の水を守るために〜利根川の水質と水利用を考える〜」を開催し、9名の組合員さんが参加しました。

参加された組合員さんは、自宅近くの利根川水系の水を汲んで持参してもらいました。井野川、白川、吾妻川、牛池川、烏川、利根川・・・利根川水系にもいろいろな川があり、それらの川の水が一箇所に集まるのを見るのは、なかなか見られないものです。

まず各自が持参した水の、水質調査を実施。先生が持参した、精製水、群馬高専の水道水、群馬で一番きれいといわれる片品村の戸倉水源の水、高専の浄化槽処理水の4種。それらの水と、参加者に持参していただいた水を、PH、電気伝導度、塩素イオン濃度、色度、濁度などの項目で調査しました。電気伝導度や、塩素イオン溶解度などが、生活排水がどれだけ混入しているかの指標となるそうです。

講義では、「群馬県の川の流域満席の99.9%は利根川の流域であり、県に流れる川のほとんどが、ひとつの川であるのは、全国的にも珍しいことである」、「県西部を流れる鏑川の窒素濃度が、上流に森林しかないのに高いのは、東京方面からくる大気汚染物質が南東の風にのって碓氷峠まできて、それが雨水となって降ってくるからだ」などの話があり、参加者は興味深く話を聞きました。

参加者からは、「“水”について勉強することは興味深く、また奥が深いなと痛感しました。専門的な高価な用具を利用させてもらい実験できて面白かったです。群馬県(上流の水)の内容を知り勉強になりました」、「普段自分が使用している水、環境に優しくと色々な取り組みがありますが、実際自分が排出した汚染が川へどのような影響を与えているのか、身近な川の水質を実際に自分達で調べてみて改めて水の大切さに気付きました。窒素のお話しもびっくりで大変勉強になりました」などの感想が寄せられました。

また、今回はパルシステム連合会の共同環境推進室の方も参加。「環境の意識の高さに驚いた。東京で環境といえば、温暖化やCO2排出削減だが、水という視点で環境を語ることはあまりない、勉強になった。」

運動テーマグループでは、これからもいのちの源である「水」をテーマにした学習会を企画し、組合員さんとともに環境に対する意識を高めていきたいと計画しています。

みなさん、熱心に話を聞かれています。

水質調査の様子