「牛乳学習会」を開催しました

11月8日(月)、渋川市の勤労福祉センターで牛乳学習会を開催しました。今回は、パルシステムの代表的な牛乳『こんせん72』についての学習会。講師は、パルシステム連合会の産直商品部産直開発課の田端さんが務めました。

市販されている牛乳類は種類別に大きく分けると、6種類に分類されます。

・牛乳:(牛から搾ったままの乳)牛乳成分無調整で水などを加えることは法令で禁止されています。
・成分調整牛乳:生乳から水分など一部を除去し成分を調整したもの。
・低脂肪乳:生乳から乳脂肪分を除去し低脂肪にしたもの。
・無脂肪牛乳:生乳から乳脂肪分を除去し無脂肪にしたもの。
・加工乳:生乳に脱脂粉乳などを加えたもの。
・乳飲料:生乳や乳製品を主原料にビタミンなどの栄養分やコーヒーや果汁を加えたもの。

さらに「牛乳」は殺菌方法の違いで、分けることができます。

ロングライフ(LL):高温な滅菌処理の後、無菌状態でABパックなどに充填した牛乳。冷蔵しなくても約90日保存できます。

超高温殺菌法(UHT):120〜130度2秒の加熱処理が基準。原乳中の全ての菌を殺菌できるので、賞味期限が長い。一般に流通する牛乳の90%以上を占めています。

高温短時間殺菌法(HTST):72〜75度15秒の加熱処理が基準。たんぱく質やカルシウムの熱変性が少なく、原乳に近い風味がある。

低温長時間殺菌法(LTLT)/65度30分加熱処理が基準。原乳に近い風味が味わえ、甘味ととろみが増す。

殺菌温度次第で、牛乳の特徴は変わります。
パルシステムは、超高温殺菌法(UHT)にお牛乳を扱いません。パルシステムの牛乳『こんせん72』は、高温短時間殺菌法(HTST)を採用。そのため、さらっとしていて甘味があり、飲みやすいという特徴があります。


パルシステムの牛乳の紹介

『こんせん72牛乳』
・殺菌方法:高温短時間殺菌法(HTST)
・産地:北海道根釧地区。根釧地区は霧の発生が多く、米や野菜作りに適さない反面、広大な牧草地帯が広がり、酪農の盛んな地域で北海道トップクラスの良質な原乳を生産しています。『こんせん牛乳』は組合員と生産者がともに作りあげた、1981年から続くロングセラー商品です。

『いわて奥中山低温殺菌牛乳』
・殺菌方法:低温長時間殺菌法(LTLT)
・産地:岩手奥中山高原。豊かな自然が広がる岩手県北部の高原地域、北海道より遅く桜が咲く農場もあります。「ここでしかつくれない牛乳を!」と酪農家、農家、農協が集まって牛乳工場をつくったのがはじまりです。

『酪農家の牛乳』
・殺菌方法:高温短時間殺菌法(HTST)
・産地:埼玉県西部(秩父・児玉・日高地区とその周辺)。首都圏にありながら、田畑や低い山々が広がる埼玉県北西部の秩父・児玉地区、昔から酪農の盛んなエリアです。

『酪農家の低脂肪牛乳』
・殺菌方法:高温短時間殺菌法(HTST)
・産地:埼玉県西部(秩父・入間・日高地区周辺)。酪農家の牛乳と同じ原乳(生乳)から脂肪分だけを抜き取り、1%だけを残した低脂肪乳で、脂肪分以外の栄養分は無調整牛乳とほぼ同じです。低脂肪牛乳でありながら、HTST製法を取り入れている商品はほとんど見受けられません。


近年、牛乳の利用数が減ってきています。日本全体での消費量事態が減ってはいますが、パルシステムの利用状況は、それ以上のペースで減っています。

牛乳が余ることで、酪農家の苦労も増えます。そのため、年々、酪農家が減少傾向にあるようです。
食の自給率をこれ以上下げないためにも、買い支えは重要な手段だと思われます。

パルシステムの牛乳は、消費期限が短く、風味変化も早いですが、超高温殺菌と違い牛乳のたんぱく質が変化が少なく、加熱臭がほとんどありません。さらっとしていて甘味があり、飲みやすいので「1日1杯」をはじめてみませんか。

学習会の様子