「八ッ場の水は、どんな水」を開催しました

10月25日(月)運動テーマグループ主催で、群馬高専の小島先生を招き、出前講座「八ッ場の水は、どんな水」を開催。組合員、役職員、総勢21名が参加しました。

講義の内容は、1901年の報知新聞の20世紀の予言からはじまり、吾妻川の当時の話、草津温泉との関わり、その水質など歴史経過や3つの温泉(草津、水上、伊香保)の実験を含めた内容でした。

「草津のお湯は強酸性。3万リットルのお湯が毎分噴き出します。その温泉が吾妻川に…。死の川といわれていた吾妻川、鉄をも溶かす強酸性の温泉が流れ込むことから生き物も住めない川でした。現在では1日に石灰を70t投入し中和させることで、生き物も住める川になりました。しかし、中和させることによって新たな化合物(石膏)ができ、建設当初の想定を超える量が品木ダムの底に堆積してし、浚渫しきれず下流にも流れてしまっています」。(小島先生)

「八ッ場ダム」ができることで、下流に流出するのを食い止めることができる、との話でした。

八ッ場ダムの必要性について、治水・利水の面から語られることが多いですが、もっと根本的な水質から見た講義でした。

理想は中和ができゴミが出ないこと。「出ても簡単に集められる。炭素繊維のような簡単に優しく中和できる方法があれば」とのことでした。

「世界には同様のケースがあり、ほとんどは中和をせず流しています」。

参加者の方からも、吾妻川を元の死の川に戻したらよいのではないかとの声もありましたが、死の川の頃とは違い、流域にはたくさんの方が生活しているため、簡単には戻せないのが現実です。

参加した方からは「品木ダムの固定のヒ素などの沈殿物の数値が、他と比べすごくビックリした。八ッ場ダムも必要なのかどうかも考えさせれらる学習会でした」、「新聞等の記事で自分なりに勉強をしているつもりでした。こんな水質の問題があったとはビックリです。」、「治水、利水の事しか目を向けていなかった。」など、たくさんの感想をいただきました。

運動テーマグループでは、これからも「水」や環境に関することをテーマとし、活動を行っていきます。今後も、たくさんのご参加をよろしくお願いいたします。

AKB48と共演した小島先生。優しい雰囲気と上手な講演に参加者は釘付け!?

講義の様子

実験の様子

水上温泉、伊香保温泉、草津温泉のお湯で実験。