放射能学習会「基礎から学ぶ放射能〜体に及ぼす影響と対処方法〜」を開催しました

運動テーマグループでは、12月12日(月)グリーンドーム前橋にて、放射能学習会(3回シリーズの第1回目)を開催。「基礎から学ぶ放射能 〜体に及ぼす影響と対処法〜」と題して、高木学校の山田千絵さんから話をいただきました。

福島第一原子力発電所の事故により、放射能に対する組合員の関心も高く、定員100名を大きく超える170名の方から応募をいただき、今回は抽選となりました。また参加者の多くが小さなお子様をお持ちで、子どもへの健康被害を心配されている方が多くいることがわかりました。

講演は「放射線とは何か?」という基本的な内容から始まり、「放射線が人体に与える影響」「どのようにして人体に取り込まれるのか」、「被ばくを減らすために暮らしの中でできる対処方法は何か」、さらに「群馬県の汚染状況」などについて説明がありました。

見ることも嗅ぐことも聞くこともできない「放射能」。難しくてわからないことばかりですが、パルシステム群馬では組合員の意見要望を取り入れながら、今後も放射能問題に取り組んでいきます。日ごろ疑問に思うことや知りたいことなどがありましたら、ぜひお寄せください。

<参加者の感想>
・基本をあまり詳しく知らずに参加したのですが、ニュースでも疑問に思っていた内容など、理解できることが多かったです。食品のことなど、身近なところから気にしながら生活していこうと思います。
・具体l的な生活上の注意点が教えてもらえてよかったです。
・今日の勉強をきっかけに自己管理に気をつけたいと思います。


☆質疑応答の時間ではたくさんの質問が寄せられ、時間内にお答えいただくことができませんでした。後日、山田先生にお答えいただいものをここでお知らせいたします。ご参照下さいますようお願いいたします。

1)スーパーなど流通している食品でない家庭菜園の野菜等は食べない方がよいでしょうか。
ご心配であれば、とにかく測定することをお勧めします。そうでなければ、汚染されているかどうかを知ることはできないからです。

2)有効半減期、物理的半減期とは何ですか。
物理的半減期は人体に入るか入らないかとは全く関係なく、物理的変化により放射性物質の放射能(=放射線を出す能力)が当初の半分になるまでの期間を表したものです。有効半減期とは、人体に取り込まれた放射性物質が人間の生理作用により対外に排出されるまでの期間を半分になるまでの期間で表したものです。有効半減期では、前途した物理的変化と、人体の生理現象による減少と、両方を考慮に入れています。(条件により数字に幅があるため、目安として考えてください。)

3)桐生で学校給食の白菜から放射性物質が検出されたと聞きました。産地が発表されていないが、産地を知ることができますか。
給食の食材の仕入先などを問い合わせることをお勧めします。(自治体の方針で発表されていないのでしょうか?)

4)白米を研ぐのと、無洗米を使用するのでは、どちらの方が除去率が高いのでしょうか。
比較したデータがないので、お答えできません。

5)菌根性のきのことは?
生態学的には、きのこは菌根性と腐生性の2グループに大別できます。菌根性きのことは、主に生きた植物(大本植物)に炭素源を依存して生きているきのこです。多くの菌根性は植物と共生関係を保てないと長期間の生存が困難なことが多く、人工的な栽培が難しいとされます。腐生性きのことは落ち葉や枯死木、動物の排泄物などを主な栄養源にするきのこです。(土壌肥料学会)

6)内部被ばく、外部被ばくを防ぐために先生が日常に気をつけていることを具体的に教えて下さい。
被ばくの経路は限られています。外部被ばくについては、生活する地域の空間線量率をこまめにチェックし、レベルを確認しています。内部被ばくについては、経口での摂取(特に多く食べるものについて)、吸入(風の強い日に注意)、経皮(雨にはなるべく直接濡れない)による取り込みをしないですむように、気をつけています。外から戻ったときは、部屋に入る前に服を叩いたり、掃除をこまめにする、などもできるだけ実行しています。この中からいくつかに絞り「生活習慣」にしてしまうことが、ストレス無く継続するコツだと思っています。

7)電子レンジ料理はガンの発生率が高まるとの話を聞いたことがあります。その点について教えて下さい。
同種の話を聞いたことはあるが、科学的根拠が不明確なので、断言できません。

8)水道水でお茶をつくったり、料理に使うのは大丈夫ですか。
水道水の汚染については、該当する水道局の発表するデータを見て判断することをお勧めします。

9)干ししいたけと生のしいたけではどちらが安全ですか。
同じ条件であれば、干すと濃縮されると考えられます。

10)空間汚染はどのように気をつければよいのか。土をさわってしまった場合、手を洗うまでの時間も汚染されるリスクが高いのか。手を洗っても消えないのか。
(1)空中に浮遊している放射性物質については、吸入しないように遮断すること。(2)洗浄するまでは付着しています。(3)洗浄することで落とすことは可能です(汚染の度合いによって、落ちにくさには違いがあります。従って、できるだけ汚さない、直接触れないなどの工夫をすることも大切かと思います)。

11)外部被ばくと内部被ばくの数値の説明を聞きたい。
両者は被ばく経路の違いをさしています。どちらが多いとか少ないとかいうことはありません。

12)日本の暫定規制値は今後、今よりも厳しくなってきますか。
2012年の4月より、より厳しい規制値が施行される予定になっています。

13)カルシウムなどを摂るとよいらしいが、汚染されているかもしれない牛乳やヨーグルトでも摂った方がよいですか。 なるべく汚染の少ない牛乳を摂取したり、ヨーグルトの上部にたまっている乳清を捨てるなどの工夫が有効です。カルシウム不足による取り込みのリスクを無視することはできません。

14)アルファ線は紙で止められるけれど、ヨウ素、セシウムと同じように遠くへ飛んできてきるのか。
アルファ線は、ベータ線やガンマ線(放射性ヨウ素や放射性セシウムが放出する)と比較すると、遠くへ飛ばないといわれます。どこまで飛んでいるかについては、実際に測定してみなければわかりません。

15)実効線量係数はセシウム137、ヨウ素131以外のものはどこかで調べることができますか。
「緊急時に考慮すべき放射性核種に関する実効線量係数」として、(財)原子力安全研究協会放射線災害医療研究所ホームページ上で掲載されています。Web上には実効線量係数をまとめて紹介しているページがいくつかあります(例:放射性医学研究所のホームページなど)。しかし引用元となる資料の違いから、数字に多少の違いがあります。大元になっているのはICRP(国際放射性防護委員会)による発表です。印刷されたものでは、『原子力実務六法』など、多様な放射性核種について、経路や条件別に掲載されたもの(ただし成人のみ)があります。

16)落ち葉や稲わらなどを近所で燃やしているが落ち葉などの放射性物質は煙、灰にどの位の割り合いで含まれるのか。
測定をしてみないと汚染濃度やその比率についてはわかりません。

17)低線量被ばくにおいてのDNA損傷による奇形児の出生率はどの位上がると予想されますか。
はっきりした数字はわかりません。

18)吸入「0.25」の数値がどこから来たか、よくわからなかった。
「吸入」からの被ばくを試算するページ(当日資料)のうち、もっとも低い数値(放射線医学研究所による試算。2011年3/14〜4/11までの実測値の平均値にもとづく試算)をここでは用いました。(厳密には0.264mSv/h)

19)産地はどこなら安全と考えられますか。
汚染源からの距離や、放射性降下物の量などがひとつの目安かと思いますが(ホットスポットがどこにあるかについて予測が難しいように)一概に産地だけで判断することは難しいと思います。ですから、収穫されたものを測定して確認していくことがより求められるようになっていると考えます。

20)「キュリー」など、かつて使われていた単位はどう換算したらよいですか。
換算した数字を覚えるしかありません。1Bq(ベクレル)=27.03pCi(ピコキュリー)、あるいは、1Ci(キュリー)=37GBq(ギガベクレル)、すなわち370億ベクレルです。なお、ピコは10のマイナス12乗(1兆分の1)。ギガは10の9乗(10億)です。

21)ご飯を炊く時に使う水はどうしたらよいでしょうか。
水道水または購入した飲料水のいずれについても、ご心配であれば「データを調べる」または「測定をする」、そしてその上で「判断する」ということが基本です。ご自身でご確認されることをお勧めします。

22)変異した細胞が治る方法はないですか。
細胞は修復を繰り返していますが、そこで修復不可能な間違いが起こった状態を変異(または突然変異)といいます。直るものを変異とは呼びません。

23)新米に入ったセシウムはどうすればよいか。
玄米を白米に精米すると、外皮と胚芽が剥ける分、放射性物質を除去をすることができます。

24)ヨウ素を多く含んだ食品を摂ると放射性ヨウ素を取り込みにくいというのは本当でしょうか。
放射性ヨウ素を「取り込む余地が少なくなる」という意味で正解です。

25)食肉の部位でセシウムの溜まりやすい所はありますか。
放射性セシウムは筋肉にたまりますし、臓器にもたまる可能性があります。

26)あと何年くらい食べ物に気をつけた方がよいか。
一概にはいえません。しばらくの間は、食品汚染に関する測定結果に注視していくことが必要だと思います。

27)洗濯物や布団は現在干しても大丈夫か。
空間線量率などをお調べになって、その上で、我慢できるレベルかどうかを判断されるしかないと思います。

28)今後も雨や雪にあたらない方がよいですか。雪、土遊びなどは気をつけた方がよいですか。
雪(雨)の汚染の度合いについては測定しなければ判りませんが、雨にわざわざあたることはお勧めしません。どのくらいの頻度なのかということも考慮に入れて、雪遊びをさせてあげるかどうか判断をすることです。汚染の度合い、および、お母さんが許容範囲をどうお考えになるかによります。

29)子どもはすでに被ばくしていますが、これから何年心配していけばよいでしょうか。
年数を断言することはできませんが、セシウム137など半減期が約30年と長いものについては、今後も何らかの形で付き合ってゆかざるを得ないと思います。

30)病院で定期的に検査していけば早期に発見できるものか。子どもが健康でいられるには何が必要か。
低線量被ばくについては、被ばくと健康障害の因果関係の証明は困難です。(ただし、空間線量率が非常に高い地域の方には、行動記録を残しておくことをお勧めしています)。健康でいられるために、放射性物質の取り込み量を抑えることに加えて、バランスのとれた食事をすること、両方が必要です。それにより、抵抗力のある健康な体を保つことだと思います。

31)群馬に暮らしていて安全ですか。
群馬県は広いので一概にいえませんが、現在の空間線量率及び、放射性物質の土壌への沈着量から見て、前橋(講座の開催地)から仮に東京へ逃げてきても、安全の度合いには「違いがない」ということが言えると思います。

32)甲状腺ガン以外のガンの発ガン性もあるのか。
被ばくによる発ガンについて、因果関係が証明されているのが甲状腺ガンです。それ以外については証拠がきわめて少ないのが現状です。ただし細胞レベルでの突然変異は(甲状腺に限らず)あらゆる発ガンの原因になります。

33)群馬県内の土壌の汚染状況は現在どうなのでしょうか。
文部科学省の発表によれば、群馬県の一部の地域では(北部から北西部、さらに西部へと続く山間部にかけて)一定程度の汚染があることが考えられます。

34)子どもを普通に公園(特に砂場)で遊ばせてもよいでしょうか。
汚染の度合いについては測定しなければ判りません。また、砂遊びがどのくらいの頻度なのかということも考慮に入れて、砂遊びをさせてあげるかどうか判断をすることです。汚染の度合い、および、お母さんが許容範囲をどうお考えになるかによります。

35)ガン以外に他の病気の心配はないか。
子どもが被ばくした場合、疾病進展リスク(甲状腺、免疫系、呼吸器系、消化器系など)をもつ子供の割合が増えるといわれます。あるいは、被ばくした親から生まれた子供の健康状態を見ると、慢性疾患のある子どもの比率が高いことなどが指摘されています。(ウクライナ科学アカデミー放射線医学研究センターのデータなどに基づく)。

36)食品の安全はどのように守るべきでしょうか。
発生源から放出がとまることは大前提です。その上で、放射性物質が放出されてしまった後は、食品にどの程度の放射性物質が含まれているかについて、データが明らかにされ、それに基づいて個々人が判断できる体制づくりが必要です。データが無ければ、生産者も消費者も、リスクをどの程度引きうけるか決断できません。また原発を選択していく限り、個々人がこうした判断を迫られることを覚悟しなければなりません。

37)パイロット、客室乗務員の被ばくはどのくらいですか?
パイロット(客室乗務員)の被ばく線量は、飛行高度や飛行ルート、飛行距離など、またその時期にも左右されます。様々な機関や航空会社によって、被ばく線量の推定がおこなれていますが、数字はかなり異なります。参考までに推定値を示すと、米国連邦航空局(FAA)0.2-9.1mSv/年、エアーフランス2-3mSv/年、ルフトハンザドイツ航空3-5mSv/年、オーストラリア航空1-1.8mSv/年、エアーカナダ6mSv/年などです。ニューヨーク‐東京間を1回往復すると200μSv(0.2mSv)の被ばく線量という試算もあります。(独)放射線医学総合研究所が提供するJISCARD(航空機での宇宙線被ばく線量を計算表示するシステム)なども参照してください。

38)子どもを安易に飛行機に乗せない方がよいでしょうか。
目的があって飛行機で移動するのなら、それにより得られるものと、それをあきらめるものによって得られるものを比較して判断することが必要です。放射線のリスクとは別に、航空機事故によるリスクなどもあわせて考えることが必要かと思います。

39)被ばくし続ける場合、DNA変異は引き継がれていきますか。
変異が起これば、引き継がれてゆきます。

40)野菜の葉物は根のところは食べない方がよいですか。
土などが落ちるようによく洗って食べれば、茎を食べてはいけないということはないと思います。むしろ、汚れている可能性がある外葉などについて、一皮剥くことをお勧めしています。

41)豆乳と牛乳ではどちらが安全ですか。
「どちらが安全」と一概には言えません。豆乳については汚染されていない大豆を使用していることが安全の条件です。牛乳については、測定した放射能汚染濃度の結果を見て、安全を判断します。

42)ビニールハウスの作物への影響は?
ビニールハウス栽培なら大丈夫といえるかどうかわかりません。

43)実効線量係数で幼児が成人より低いのはなぜですか。
(セシウム137の場合だと思いますが)多分、体重が少ないことが関係していると思われます。実効線量係数の数字の根拠となっているICRP(国際放射性防護委員会)の発表の数字の中身については、コンピュータを用いた複雑な計算に基づいており、お答えできません。

44)内部被ばく線量の試算は成人、幼児、乳児とありますが、子ども(5歳から15歳)の数値はどれくらいですか。
政府の『緊急時における食品の放射能測定マニュアル』によれば、経口摂取における実効線量は、次の実効線量係数を用いて行われます。セシウム137について、少年(7-12歳:代表年齢10歳)で0.01/青年(12-17歳:代表年齢15歳)で0.013、ヨウ素131について、少年(7-12歳:代表年齢10歳)で0.038 /青年(12-17歳:代表年齢15歳)で0.025です。

45)放射性セシウムの取り込みを減らすために、カリウムの摂取が有効とのことですが、どんな食品に含まれていますか。
カリウムを多く含む食品は、野菜類、果実類、ドライフルーツ、枝豆、納豆、海藻などです。カリウムを含有する食品の種類は多いので、バランスよく食べていれば、それほど不足する心配はありません。単位あたりの含有量が多い食材を挙げると、ひじき、昆布、わかめ、切干大根、のり、ココア、きなこ、バナナ、黒砂糖などです(単位当たりの含有量が多い順)。ただしどんなものでも多量に摂取することはお勧めしません。原発事故とは関係なく、健康な体を維持するのに必要な栄養素を取るという観点から、「不足」しないように様々な食材をバランスよく摂取してください。

46)放射性物質の拡散は現在どうなっていますか。汚染マップも変わってきますか。
既に政府による汚染マップが公開されていますが、今後大きな変化があるかどうかについては、測定を続ける以外に、把握する方法はありません。

47)ストロンチウムはあまり調べていない気がするが、飛びにくいということで、食品汚染には影響はないのか。
ストロンチウムは測定が難しいため、データが少なくなっているものと思われます。十分に測定されていないものについて、汚染がないと断言することはできません。

48)九州産でも肥料が汚染されていれば同じですか。
肥料が汚染されていれば、汚染されている度合いに応じて放射性物質は移行することが考えられます。

49)取り込んでしまった放射性物質や過去にしてしまった内部被ばくを取り戻すことはできますか。できる場合、その方法を教えて下さい。
汚染されていない地域で過ごすによって体内への蓄積量を減らしていくことが可能です。体の代謝を高めることも有効だと思います。

50)政府の今回の対応をどのように思われましたか。正しい情報が得られない現状、具体的な対応策もとられていない現状をどう思われますか。
これまでの原子力防災計画を見ると、原発事故が起こった場合に、政府が迅速な避難指示を出せるとは考えにくかったので、驚きはありませんでした。むしろ、これだけの原子力発電所が立地する国でありながら、原発防災への備えが十分ではなかったことが「知られていなかった」ことが残念でした。この失敗を生かし、平時でも備えを怠らず政府が原子力防災体制を整えておくことが必要です。同時に、市民も自分を守るための知識を持っておくことが必要ではないでしょうか。

51)今後のエネルギー対策について、望ましいのは何だと思われますか。
難しいご質問ですが、「持続可能性」を考えた上で、ベターな方法を選択していくことではないでしょうか。例えば、人間が放射性廃棄物の管理を本当にし続けられるのかどうか、そのことも問われると思います。

52)食事などに気をつけることで、子どもたちの健康や未来は守られますか。
食事などに気をつけることは、原発事故後に行うべき、最も基本的な対策の一つです。ただし、それだけをやればいいという(十分)条件ではないと思います。例えば空間線量率の高い地域では、避難や退避、あるいは継続的な健康調査、あるいは健康被害に対する補償などが必要です。

53)これからの季節群馬は強風が吹きますが、降下しているセシウムがまいあがると思われます。マスクの有効性があれば教えて下さい。
放射性物質の吸入を減らすには、それらが付着したチリなどを捕捉することも有効だと思います。ですから花粉症のマスクにも一定の効果があると思います。(より捕集能力が高いマスクを推奨する方もいらっしゃいます)

54)NDという作物、食品は安全と見てよいのでしょうか。
ND(不検出、または検出限界以下)はその測定器によってそれ以下の数値を検出できないということを示しています。安全なレベルかどうかは別の話です。(例えば、検出限界が高く設定されていれば、当然、安全であるとはいえない場合もありますし、それが十分に低く抑えられていれば、安全性を示す一定の目安にはなります)。

55)この汚染状態はいつまで続くのでしょうか。
年数を断言することはできませんが、セシウム137など半減期が約30年と長いものについては、今後も何らかの形で付き合ってゆかざるを得ないと思います。

56)子どもがこの半年で歯科3回、耳鼻科で3回レントゲンを撮りました。今後このようなことがあった時、どう対応したらよいのか。
本当に必要な撮影であるかどうかを医師に確認したり、セカンドオピニオンを求めることも有効かと思います。なるべく被ばくを少なくしたいという意思表示をすることも時には必要ではないでしょうか。

57)花粉症や鼻血の原因になりますか。
放射性物質の摂取がそれらの症状を引き起こすということは証明ができません。

58)セシウムは水溶性でチーズにすると大分含まれないと言われていますが、どうですか。
乳製品を特定の加工することで放射性物質の濃度が低くなることは指摘されています。最も効果があるのはバターです。(チーズの場合でも、チーズの銘柄によって、多少、その度合いが異なるようです)

59)家で干し野菜を作って食べるのは安全ですか。
ご心配であれば、原材料の汚染濃度と、干しておく場所の放射能汚染の有無を確認してはいかがでしょうか。

60)土壌が汚染されていると考えてよいでしょうか。
土壌の測定を行わないと判断できません。可能性がある場合についても、測定することによって初めて判断できます。

61)ペットボトルの水は安全ですか。
汚染の有無については、測定をするほかに確認する方法はありません。

62)群馬県北部に在住です。周りは山林です。子どもを遊ばせても大丈夫ですか。
ご心配であれば、空間線量率のデータをこまめにチェックしたり、簡易測定器で空間線量率の測定をするなどして、確認をすることをお勧めします。その上で、ご自身で納得できるレベルかどうか(あるいは、どの程度の汚染濃度ならば、どの位の時間は遊ばせる、など)判断をされるしかありません。

63)想定される内部被ばく量はどのくらいですか。
地域により条件が違うので一概にはいえません。


以上

講師の高木学校・山田千絵さん会場入りの前に前橋の放射線量を測ってきてくれました。

100名の参加者で会場もぎっしりです。

発ガン率など、放射線のリスクを学習しました。

参加者のみなさんは真剣そのもの。講師の言葉を一言一言逃さないように聴いていらっしゃいました。