「知りたい!食べたい!なかむら農園のデラウエア」を開催しました

2012年11月26日パルシステム群馬高崎センター会議室で商品テーマグループ主催の「知りたい!食べたい!なかむら農園のデラウエア」を開催しました。参加者は16名でした。

講師として大阪の羽曳野市より、なかむら農園の仲村知也さんにお越しいただきました。
羽曳野市は雪が降らないうえに台風の被害もほとんどなく、ぶどうのハウス栽培に最適の土地。見渡す限り山の斜面に広がっているぶどう棚の写真は圧巻でした。

デラウエアは120年前アメリカのデラウエア州で生まれた気候の変化に強い品種で、種の無い甘さがいっぱいのブドウです。種をなくすのにはジベレリン処理をします。ジベレリンとは植物ホルモンの一種で本来は種の中で生産されるものです。人工的に合成されたジベレリンの安全性は検証され、農薬として昭和33年に登録され、昭和39年に普及しました。

デラウエアの花は3〜4月に開花。花が咲く予定の5〜7日前にジベレリン処理をします。その作業のあと、半日は風に当たったり雨に濡らすことがないうようにします。また、薬の効果が効く前に花が咲いても駄目。時期が早すぎると結実せず、遅すぎると種なしにならないそうです。成長の異なるつぼみの房を見極めるのはプロの技。結実後もう一度ジベレリン処理をしますが、それは実を大きく成長させるためのものです。

畑は500ヘクタールほどあるため、コップに1房づつ浸けるジベレリン処理は大変な作業です。そのほかにも、雨よけのカサかけ、収穫やパック詰めなどたくさんの仕事を時期を見極めて一斉に行なわなくてはなりません。

おいしいデラウエアを見分けるには、房がぎゅっとしすぎておらず少しゆるいくらいのものを選ぶのがおすすめです。バラバラしすぎていても良くなくて、長い房は成長しすぎの証拠です。

試食として、冷凍のデラウエアとなかむら農園のデラウエアジュースを用意しいただきました。冷凍のデラウエアは、口に入れると皮がすぐに剥けて食べやすく、デラウエアジュースはスッキリとした飲み心地でした。


(参加者のアンケートより)
・ぶどうの話だけでなく組織の中での人の使い方や整理整頓された作業所など、仲村さんの考え方がよくわかり、ミニ公開確認会のようで面白かったです。
・デラウエアが大好きなので、これからも安心安全なおいしいデラウエアを作っていただきたいと思います。
・なにげなく食べているデラウエアですが、ジベレリン処理などひと房ずつ行っているということで大変手がかかっているのに驚きました。

スライドを見ながら産地の様子や作業についてお話いただきました。実際に生産者の話を伺うと遠くの産地もぐんと身近に感じます

特製のぶどうジュースと今年収穫した冷凍のデラウエアを試食。6〜7月の最盛期が今から楽しみ

学習会の最後はじゃんけん大会。勝ち抜いた方にはぶどうのワインをプレゼント