「第5回少年少女ヒロシマの旅」を開催しました

3/27(水)〜3/29(金)の3日間「少年少女ヒロシマの旅」に子ども達7名と引率者3名で行ってきました。

●1日目(3月27日)
広島駅に到着し路面電車に乗り込むと車と電車が共存する独特な町並みを眺めながら「原爆ドーム前」で降りると眼の前に原爆ドームが現れます。何度見てもそこだけは時間が止まっていて、周囲の近代的な建物とは違う存在感に圧倒されます。
原爆資料館を見学後に被爆証言者(植田先生)による講話を聞きます。爆心地から1km弱しか離れていない場所で体験した実話です。国民高等学校2年(現在の中学2年生)で学徒動員により仕事も持っていたそうです。偶然8月6日は学校に行き朝礼を行なうため学校(建物)の日影にいた時に原爆が爆発しました。爆発直後の状況から避難するまでの道のりや家族に再会するまでの様子がとてもリアルで印象に残りました。

●2日目(3月28日)
2日目は平和記念公園内で碑めぐりをした後、被爆した建物(旧日銀広島支店と袋町小学校)を実際に見学しました。午後は広島城周辺へ移動し大本営跡や地下通信室(原爆が落ちた事を発信した場所)を特別に見学させていただきました。現在は想像が出来ないくらい綺麗に整備された公園に倒壊した城も復元されていますが爆風被害の大きさを改めて知りました。

●3日目(3月29日)
3日目の朝は平和記念公園で8:15に鳴る鐘の音を聞いた後、安芸の宮島に行きました。初めての工程ですが原爆ドームと同じ世界遺産にも登録されていますので、旅の思い出に期待が膨らみました。市電からフェリーに乗り換え厳島神社の鳥居が近くなってくると子ども達のカメラもフル回転。フェリーを降り神社を拝観しているときも海の上にある神社の風景と神社の赤色が視界に飛び込んできて、テレビで見るのとは違う神社の美しさに心打たれました。


子ども達も普段考える事はないであろう“平和に対する意識”を改めて意識したと思います。原爆の恐ろしさと二度と戦争を起こしてはいけないという強い気持ちを意識した子ども達を育てる「ヒロシマの旅」を継続していく事は、これからの社会を担っていく子どもたちにとって貴重な体験であり意味あるものと信じています。今回の旅には多くの方のご協力をいただき、無事に旅を終えることができました。ありがとうございました。

※「参加した子ども達の感想文より」一部抜粋

Iくん
一番記憶に残っているものがあります。それは被爆樹木のユーカリです。爆心地からわずか740mの場所に油を含み燃えやすいはずのユーカリは立っていたのです。僕はこの木を見て原爆にも戦後の台風などの自然災害も耐えたこのユーカリのような危機にも動じない人になりたいです。その為にもしっかりとした意志と知識を身につけ、全国の先人の言葉に耳を傾けることで成長していきたいです。

Sさん
平和記念公園にはたくさんの像が立っていて、戦争の悲惨さを訴えていた気がしました。これからも平和になってほしいと願う像だったと思いました。これからは日本はもっともっと平和な国をめざし、日本だけではなく、世界も平和になってほしいです。そして戦争のない世の中になってほしいです。

Oさん
フィールドワークでは平和記念公園にこめられた、戦争や原爆の怖さについて、改めて感じてきました。私はもう二度とこんなあやまちをおこさないことや、この地球上から核兵器をゼロにしないといけないということを世界に知ってもらい、平和記念公園の「平和のともし火」は世界の核兵器がゼロになると消されるので、一日でも一分でも早くこの地球上から核兵器をゼロにして、「平和のともし火」の火を消してほしいと思いました。

Hくん
広島に原子爆弾が落ちたことは聞いて知っていました。どんな事がよくわからなかったけど、ヒロシマの旅をして、その爆弾がどんなものか、どんな被害があったかもわかりました。人間と核兵器が一緒に住めないのは本当だなと思います。

Nさん
原爆ドームは思ったより壊れていてびっくりしました。平和記念資料館には、原爆が投下された8時15分で止まっている時計や焦げたお弁当箱や三輪車などがありました。一番怖かったのは、平和記念資料館の焦げた人形です。原子爆弾一つで建物を壊したり人の体を溶かしたりしてしまうなんて、とてもおそろしいことだと思いました。

Yくん
原爆ドームの中はいっぱい補強してあったり、碑に書いてある説明を読んでみるといろいろな詳しいことが書いてありました。植田先生の話をきいたことも貴重な体験です。植田先生は14才のとき被爆して、今年で81才の方です。怪我も傷も運よくしなかったそうです。

<旅の収支>
収入 609,404円 (うち組合員カンパによる金額166,500円)
支出 490,921円
繰越 118,483円

カンパにご協力いただき、ありがとうございました。パルシステム群馬では今後も平和活動を続けてまいります。

高崎駅で出発前の記念撮影。
いざ「ヒロシマの旅」へ

広島に到着して、まず向かった原爆ドームで撮影。

被爆証言者による講話。原爆が落ちた時の様子が目に見えるようにわかりました。

ガイドの平岡さんとフィールドワーク。被爆した建物なども見学しました。

「嵐の中の母子像」の前で。原爆の惨禍の中を二人の子どもをかばいながら逃げて行く母の姿です。

結団式で視聴した「つるにのって〜とも子の冒険〜」に出てきた「原爆の子の像」。

夜の平和記念公園で。昼間とは印象が違います。

安芸の宮島へ。厳島神社は美しかったです。