「夏だ!はじけろ!アートしよう!&竹皮編みの花かご作り」を開催しました

8月5日(月) NPO法人工房あかねにて「夏だ!はじけろ!アートしよう!」が行われ、12名の子どもたちが集まりました。講師は、工房あかねで障害をもつ人たちの芸術活動をサポートしている前島芳隆さん。恒例となったこのイベントも、今年で3回目となりました。
まずは、子どもが何人も乗れるくらい大きなキャンバス2枚に、クレヨンやマジックを使って思い思いに絵を描くことから始まりました。みんなちょっと遠慮しながら、キャンバスの回りにしゃがんで描いていましたが、しばらくたつとピンク、緑、青、黄色、赤や茶色等々の絵の具が登場!!最初に描いた絵の上に次から次へと塗り重ねられていき、筆で描くだけでは事足りず、さっきまでの遠慮はどこへやら・・・、キャンバスの上に乗って足で滑りながら、四つん這いになりながら、手でぐちゃぐちゃにしながら、筆を振り回しながら、それぞれ思いのままに色を塗り重ねていきました。
ちょっと飽きちゃった子どもたちは、絵の具がついたままの手で、用意してあった楽器を打ち鳴らし、会場は賑やかな芸術空間へと変わっていきました。

毎回、このイベントでスタッフたちは、子どもの命にかかわること以外は黙って見守ります。子どもたちは、家や学校ではできない体験をたくさんすることができます。服をいくら汚しても怒られません。絵の具を飛ばしても怒られません。キャンバスの上に寝そべっても、足を踏みならしても、おしりでぐるぐる回っても、誰も怒りません。いつもは親や先生の顔色をうかがいながらでないとできない事でも、ここでは自由にできるのです。子どもたちのキラキラした目がとても印象的でした。
仕上がった作品は、ただ色を重ねているだけのようでいながら、立派な芸術作品に見えるから不思議です。参加した子どもたちからは、絵の具の上で滑るのが楽しかった、手で絵を描いたのが楽しかった、もっと大きなキャンバスにもっとたくさん描きたい、もっと汚したい、もっと絵を描きたい、また絵の具でみんなと遊びたい、などの感想が寄せられました。

子どもたちが絵の具と奮闘している間、5名のお母さんたちは近くの高崎市中央公民館に移動し、前島美江さんの指導で竹皮編みで花かご作りを体験しました。竹皮は福岡県奥八女地域にしか生息しない貴重なカシロ竹を使います。前島さんは竹皮編みを伝承する伝統工芸士です。
参加者は、幅が広くて丈夫なカシロ竹の特徴や産地のことを聞いた後、手順を教わり、水でぬらした竹皮2枚を2つに折ってから5つに裂いて交互に編み込みながら、逆三角形をした花かごを作りました。壁掛け用に細い縄を編み、花かごの両端を結んで完成です。縄は細い竹皮を何本にも裂いて3本を使って編んでいくのですが、先を机の隙間に挟んだり足の指に挟んだりして、30cm余りを編み上げるのに黙々と集中しての作業になりました。
1時間ほどで全員の花かごが出来上がり、講習は終了。丁度子どもたちのお迎えの時間となりました。

参加者からは
・竹皮編みの基礎をていねいに教えていただいて勉強になりました。自然素材の美しさを改めて感じました。
・昔からある手作りの物に触れ、自然の大切さおもしろさを感じました。
・普段子どもたちとあわただしく過ごしている私も静かで落ち着く「無」の時間が持てました。
・今回やっと参加できました。竹皮に触れながら前島さんのお話を聞いていると、癒されます。花かごは大事に飾りたいと思います。
などの感想をいただきました。ぜひ、大切に飾っていただきたいと思います。



大きなキャンバスに自由に絵を描きました。

途中、楽器で遊んだりもしました。

思いっきりはじけて、全身を使って表現。

参加者した子どもたちと、手前座っているのが講師の前島芳隆さん。

完成した2枚の作品。

竹皮の説明をする講師の前島美江さん。

かごを編んでから、細い縄を編みました。

参加者の皆さんと、手前は前島さんの作品。

完成した花かご。ドライフラワーなどが飾れます。